
話し手
浅山先生
社会保険労務士/エフピオ代表
慶應義塾大学法学部卒業。1995年11月1日に前身となる浅山社会保険労務士事務所設立。その後2020年10月28日に社会保険労務士法人エフピオを設立。

聞き手
リクライブ二宮
リクライブ編集長
「台本なし一発撮り」でつくる採用広報コンテンツ制作『リクライブ®』編集長・デザイナー。
- 目次
- 父の十三回忌で感じたこと
- 養子として生まれた僕のルーツ
- 親としての距離感と難しさ
- 「思い出す」ことが供養になる
- 住宅補助という提案に思うこと
- チャレンジにお金をつけるという発想
- チャレンジを支援する仕組みを考える
- 遠慮のいらない職場にしたい
- オエオエと商標の話/a>
- 思い出を大切に、チャレンジを応援する会社へ
- お便りコーナーがつくるつながり
父の十三回忌で感じたこと
おはようございます。エフピオ浅山の「運がいいラヂオ」スタートです。
先日、父の十三回忌があったんです。もう十二年経つんだなと思って。母はまだ元気なんだけどさ、関係者もだんだん年を取ってきて、八十代後半とか九十代とかになってきてね。
だから盛大にやるんじゃなくて、今回はちょっと控えめにしようって話になってさ。
それで、お寺には僕と妻の二人で行って、なんていうか思い出せないけど住職さんに拝んでもらいました。そのあとお話を聞いたんですけど「三回忌とか七回忌とか十三回忌っていうのは、“思い出すための節目”なんですよ」って言われて、なるほどなって。
日常生活の中でさ、亡くなった人のことを思い出すことってあまりないじゃないですか。だからこういう機会に思い出してあげることが大事なんだなって。親父のことを思い出しながら新幹線に乗って帰ってさ、なんとなく気持ちを書き留めておきたくてFacebookに投稿したんです。
養子として生まれた僕のルーツ
僕、実は養子なんですよ。生まれた時にもらわれていて。三歳くらいの時に母が亡くなって、後妻が今の母親なんだけどさ。だから「迎えてもらった」という感覚があるんですよね。
でも、その当時のこととか、なんで僕がもらわれたのかとか、産んでくれた親が誰だったのかとか、全く聞かされずに父は亡くなってしまって。
母親も何も聞いてないようでさ、 別にそれを知ったからってどうなるわけでもないけどね。
親としての距離感と難しさ
僕も今は親なんだけど、息子とは全然会ってないです。向こうも同じように思ってるかもしれないけどね。会った方がいいなとは思いながらも、なかなか連絡できないというか。
ベタベタしすぎても困るし、でも全く関わらないのも違うし、その間の距離感って難しいなと思うんだよね。
子どもが小さいうちはまだ分からないと思うけど、ある程度大きくなるとさ、そういう関係になるんじゃないかな。若い時はコミュニケーションが取れてもさ、その後はなかなか難しいもんだよね。
「思い出す」ことが供養になる
父のことを思い出すってさ、少しは浮かばれるかなって思って話させてもらったんだ。昔は「墓参りなんて意味ないよ」と思ってたけどさ。今は行くとなんか気持ちが整理されて、また行きたいなって思う。
行く意味が分かってきたというか。行かないと気持ちが遠のくし、行くとまた近づく。家族との関係もそれに似てるなって思うんだよね。
距離が離れると忘れてさ、近づくと温かさを思い出す。そういう繰り返しが生きることなんじゃないかなってさ。遠くなったり近くなったり、気持ちの波があるのも悪くないなって思うんだよね。
住宅補助という提案に思うこと
お便りコーナーで「住宅補助って夢がありませんか?」って質問をいただいたんです。
僕の会社には住宅手当とか家族手当みたいなのはないんだよね。
基本給と資格手当、それと通勤手当だけ。残業代はもちろん払いますけど、それ以外の“手当”というものは特にないんです。
お客さんからもよく聞かれるんだけどさ。「家族手当ってどうしたらいいですか?」とか「住宅手当って必要ですか?」とか。
例えば、月30万円払いたいとして、そのお金をどういう名前で渡すかって大事でさ。資格を取ってほしいなら「資格手当」として出した方が目的が明確になるし、生活支援を重視するなら「家族手当」や「住宅手当」という形にしてもいいしさ。
でも最近は「公平性の観点から廃止する」って会社が多かったりね。
シンプルに基本給に一本化する流れでさ。実際、中小企業でも導入しているのは全体の半分くらいでさ。思ったより多いと僕は思ったんだよ。
チャレンジにお金をつけるという発想
でも僕は、家にお金を出すより“チャレンジそのもの”にお金をつけたいなと思う。環境を変えることじゃなく、行動に対して支援するような形でね。
勉強するとか、資格を取るとか、そういう“学びや挑戦”に対して会社が応援金を出す。
そういうほうが僕らの仕事の性質にも合ってる気がするんだよね。
僕自身も30代の頃に勉強してたからさ、それが今の自分の資産になっているので、あの時の挑戦を後押しする仕組みがあったら良かったなって思うんですよね。
チャレンジを支援する仕組みを考える
僕らの会社って、ビジネス書とか研修とか、そういう学びに使うお金は会社で負担できるようにしてるんです。
「現金で渡す」より、経費として会社が支払う方が、税金面でもお互いに得なんですよ。給料にしてしまうと所得税や社会保険料が上がるので。
でも大事なのは「チャレンジしていい雰囲気」があるかどうか。制度があっても、挑戦するのが恥ずかしい空気があったら意味がないですからね。そこが今のうちの課題で、だんだん良くはなってきてるけど、まだまだ足りないなと思ってます。
遠慮のいらない職場にしたい
うちって女性が多い職場なんです。だからみんなすごく気を回す。良いことでもあるけど、チャレンジする時に「先輩がやってないのに自分だけ先にやっていいのかな」とか、そういう遠慮が出ちゃうんです。
本当は、誰かが先に手を挙げてもいいし、むしろそういう人が出てくると職場の空気が変わる。
だから僕は「チャレンジしやすい雰囲気」をもっと作っていきたい。
雰囲気を読まないくらいがちょうどいい。そういう会社にしていきたいなって本気で思ってます。
ちょうど今、来年に向けて評価制度の見直しを考えているんです。もちろん報酬との連動も含めてね。
まずは基本の決め方をちゃんと整えて、その上で資格の範囲を広げたり、場合によっては生活支援的な要素を取り入れることも検討したいかな。
制度って「公平に配る仕組み」じゃなくて、「挑戦を後押しする仕組み」であるべきだと思うんです。だからこそ、こういうお便りをもらえるのはすごくありがたい。社員の声をきっかけに、制度を育てていけたらいいなと思っています。
オエオエと商標の話
最後にちょっと脱線するけど、僕「THE RECLIVE 」に“新オエオエ”って名前でレビューしたんですよ。
最初オエオエで登録しようとしたら「すでに使用されています」って出てさ、誰が使ってるんだ!?ってなってさ(笑)
しょうがないから“新オエオエ”にしたんだけどね、こういうのも早めに商標取らなきゃなって思ってね。
「オエオエ」と「フッピー」どっちもキャラクター化してるから、後から「使えません」って言われたら困るでしょ。
弁理士さんにお願いすると十万円くらいかかるらしいけど、大事なことだからね。言葉って資産だから、きちんと守らないと。
思い出を大切に、チャレンジを応援する会社へ
今回のお便りを通じて、改めて感じたのは「チャレンジを応援する文化」をつくりたいということ。
制度をどうするかよりも「やってみたい」と言える空気があるかどうか。それが一番大事かなってね。
思い出すことが供養になるように、挑戦することもまた、自分の人生を前に進める供養みたいなものじゃないかな。
家族にも社員にも、同じように「思いを届ける」存在でありたい。そんなことを、この放送を通して改めて感じました。
お便りコーナーがつくるつながり
でもなんかね、お便りコーナーいいですね。毎回こういうのが来ると本当に嬉しいんでね。ぜひ皆さんお待ちしております!
お便りを通して、社員やリスナーのみんなとつながる感じがあるんだよね。制度の話でも、雑談でもいい。こうして声が届くのがいちばん嬉しいです。
じゃあ、今日はこの辺で。外もだいぶ涼しくなってきたので体に気をつけていきましょう。
それでは皆さん、今日も元気に行ってらっしゃい!

「エフピオ浅山の運がいいラヂオ」は、社会保険労務士法人エフピオの代表浅山がお届けするおめでたい雰囲気のPodcast番組。浅山がエフピオのことや日々の考え、思いをありのまま話したり、たまにはスペシャルなゲストを招き、エフピオを深掘りしていきます。