話し手
浅山先生
社会保険労務士/エフピオ代表
慶應義塾大学法学部卒業。1995年11月1日に前身となる浅山社会保険労務士事務所設立。その後2020年10月28日に社会保険労務士法人エフピオを設立。
聞き手
リクライブ二宮
リクライブ編集長
「台本なし一発撮り」でつくる採用広報コンテンツ制作『リクライブ®』編集長・デザイナー。
- 目次
- 名古屋の社労士法人が“うちを見に来た”理由
- “スーパースター事務所”と“組織で見せる事務所”
- 15名から60名へ。人への投資は“未来のため”
- 「上がらないと思うよ」の一言が、火をつけた
- 今回の相談は“子の看護休暇”。背景まで丁寧だった
- 看護休暇は“どの会社にもある”。でも有給か無給かは別
- 気持ちは有給にしたい。でも制度化すると難しさが出る
- 通勤手当の話に“制度設計の本質”がある
- 僕の結論は“導入しない寄り”。でも気持ちはある
名古屋の社労士法人が“うちを見に来た”理由
名古屋の社労士法人が“うちを見に来た”理由
前回は“残していく話”という大事なテーマだったので、今回は通常バージョンで肩の力を抜いて話そうと思います。
この前、名古屋の大手社労士法人の方々が視察に来たんだよね。規模は向こうの方が大きいんだけど、うちの尖った採用の取り組みとかさ、代替わりのタイミングが重なったこともあって「見てみたい」と言っていただいたんです。DXの進め方、採用広報、組織のつくり方。いろんな角度から「今のエフピオ」を知りたいという事で歓迎しました。
“スーパースター事務所”と“組織で見せる事務所”
普通の社労士事務所ってさ、所長が前面に立って「なんでもできます」というタイプが多いんだよね。でも僕たちは真逆でさ、できるだけ多くのメンバーにスポットを当てて、組織で支える体制を見せたいと思ってるんだよね。向こうは“個の専門性”、うちは“組織の力”。それぞれの文化の違いがハッキリした、面白い時間でした。
15名から60名へ。人への投資は“未来のため”
個人事務所だった頃は15名。それが30名になり、来月には60名になります。倍々で増えるスピードだから、生産性が一時的に下がるのは当たり前なんです。
でもそれは未来への投資でさ、長い目で見れば必ず回収するつもりでいるよ。DX化も同時に進めてさ、仕事の仕方そのものを変えていこうとしている最中なんだよね。
「上がらないと思うよ」の一言が、火をつけた
視察の先生に「エフピオは生産性上がらないと思うよ」と言われた時にさ、喧嘩腰じゃなかったけどね!正直ぐっとくるものがあったんだよね。僕らエフピオ軍としては、絶対に聞き流せない言葉でさ。むしろ「ちくしょう、言われちゃったぜ」と火がついてさ。1年後か2年後かはわからないけど、必ず結果で返して、違いを見せたいとやる気が出たんだよね。
今回の相談は“子の看護休暇”。背景まで丁寧だった
コーナー「制度ちょいたししませんか?」の今回のお便りは「子の看護休暇を有給扱いにできませんか?」という相談でした。インフルや学級閉鎖が続くこの時期、急に休まざるを得ない状況は本当に頻繁に起きるんですよね。
お便りも背景まで丁寧に書いてくれていてさ、“生活への不安”“同僚への申し訳なさ”とか、リアルな感情が伝わってきたんだよね。すごく大事なテーマだなって。
看護休暇は“どの会社にもある”。でも有給か無給かは別
子どもの看護休暇は、小学校3年までの子どもなら年5日、2人なら10日。これは法律で決まっている休暇なんだよね。だから制度自体はどの会社にも存在します。でも“有給にするか無給にするか”は会社の自由でさ。エフピオは今のところ“無給”として運用してるんだよね。この部分は意外と知られてないことなんですよね。
気持ちは有給にしたい。でも制度化すると難しさが出る
創業期からうちは本当に女性の力に支えられてきた事務所なんだよね。だから気持ちだけで言えば「有給にしてあげたい」という思いはめちゃくちゃあります。でも制度をつくる時ってさ、感情だけでは動けないんです。公平性、運用リスク、悪用の可能性…考えるべき視点が一気に増えるんだよね。制度化するとさ、個別事情だけでは決められないのが本当に難しいところなんだ。
通勤手当の話に“制度設計の本質”がある
通勤手当でよくお客様から相談があるんだけどさ「あの人は送迎で来てるのに交通費をもらっててずるい」みたいな声とかね。でも、うちは条件に当てはまる通勤の距離なら最初から“一律で払う”と決めているので揉めない。制度ってさ、最初の設計がすべてだと思うんだよね。
看護休暇の有給化も同じでさ、もし導入するなら“誰が見ても自然で不公平感のない設計”が必要なんだよ。だから有給にするとさ、当然「子どもがいないスタッフとのバランス」が論点になるよね。うちのメンバーは思いやりがあるから大きく揉めることはないと思うけどさ。でもゼロではないとは思うんだ。“制度”として存在するとさ、感情ではなく“仕組みとしての公平性”が問われるんだよね。
僕の結論は“導入しない寄り”。でも気持ちはある
正直に言うと、現時点では導入するのは難しい気持ちです。女性に支えられてきた事務所だから、何か返したい思いもあるんだけどね。でも制度は“感謝の気持ち”だけでは作れない。だから慎重に、優先順位を見ながら判断していきたいと思っているんだよね。 今回の相談はさ、本当にありがたいと思っていて、制度はメンバーの声がないと生まれないものだからね。
今後もお便りじゃんじゃん送ってください!
それでは、皆さん今日も元気にいってらっしゃい。
「エフピオ浅山の運がいいラヂオ」は、社会保険労務士法人エフピオの代表浅山がお届けするおめでたい雰囲気のPodcast番組。浅山がエフピオのことや日々の考え、思いをありのまま話したり、たまにはスペシャルなゲストを招き、エフピオを深掘りしていきます。